英語と比べてスペイン語学習: 未来形「英語の”will”のような助動詞はないが活用はシンプル」

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concept of reading a book is at the desk in the room

スペイン語の未来時制は英語と同じように「未来のできごと」の表現に使われ、英語の”will”や”be going to + 不定詞”を使った表現がこれに当たります。また英語の”shall”を使った命令的な表現にも使われます。

「英語をある程度知っている人なら英語と比べるとスペイン語は理解しやすい」というコンセプトでスペイン語学習を紹介しています。

なお下記の英語のサイトも参考にしています。

https://www.spanish411.net/Spanish-Future-Tense.asp

未来形を使わずに未来を表現

”ir”+”a”+不定詞

これは英語の

be going to +不定詞

と極めて似た表現で「近い未来/予定」を表します。構造も

  • EN(英語):  be going to + 不定詞
  • ESP(スペイン語): ir(=to go)の活用 + a+不定詞

というように似ています。

“ir”の活用
yovoy
vas
él/ella/Ud.va
nosotrosvamos
vosotrosvais
ellos/ellas/Uds.vam

+a+不定詞

では例文です。

EN: I’m going to work tomorrow.(私は明日仕事をします。)

ESP: Voy a trabajar mañana.

EN: We are going to call you later.(私たちは後であなたに電話します。)

ESP: Nosotros vamos a llamarte luego.

EN: He is going to get angry.(彼は怒るだろう。)

ESP: Él va a enojarse.

現在形

また英語と同様に、すぐに起こる出来事には現在形を使うことができます。

EN: I work this Saturday.(今度の土曜、仕事がある。)

ESP: Trabajo este sábado.

EN: They leave next week.(彼らは来週出て行ってしまう。)

ESP: Ellos se van la próxima semana.

未来形

規則変化動詞

現在・点過去・線過去いずれも語幹をそのままにして語尾の”-ar”,”-er”,”-ir”を変化させますが、未来形では「不定詞+語尾変化」の形になります。その語尾変化は”-ar”,”-er”,”-ir”で終わるいずれの動詞も共通で以下の表のようになります。

主語語尾変化(不定詞の語尾に付加)
yo
-ás
él/ella/Ud.
nosotros-emos
vosotros-éis
ellos/ellas/Uds.-án

例えば、以下のようになります。

hablar:

主語活用形
yohablaré
hablarás
él/ella/Ud.hablará
nosotroshablaremos
vosotroshablaréis
ellos/ellas/Uds.hablarán

comer:

主語活用形
yocomeré
comerás
él/ella/Ud.comerá
nosotroscomeremos
vosotroscomeréis
ellos/ellas/Uds.comerán

vivir:

主語活用形
yoviviré
vivirás
él/ella/Ud.vivirá
nosotrosviviremos
vosotrosviviréis
ellos/ellas/Uds.vivirán

続いて例文です。

EN: I will work this Saturday.(私は今度の土曜、仕事がある。)

ESP: Trabajaré este sábado.

EN: We’ll resolve the problem tomorrow.(私たちはその問題を明日解決する。)

SP: Resolveremos el problema mañana.

EN: They will drive to Chicago next week.(彼らは来週シカゴへドライブする。)

ESP: Ellos conducirán a Chicago la próxima semana.

不規則変化動詞

未来形の活用は規則変化動詞では「不定詞+語尾変化」の形になりますが、不規則変化動詞では不定詞そのままではなく変化させた語幹を使います。これに付加される語尾変化は規則動詞と同じです。

いくつかの語幹の変化のパターンを下に示します。

不定詞語幹
caber ( =to fit)cabr- 
decir (=to say/ to tell)dir-
hacer (=to make/ to do)har-
poder (=to be able to)podr-
poner (=to put)pondr-
querer (=to want)querr-
saber (=to know)sabr-
salir (=to leave/ to go out)saldr-
tener (=to have)tendr-
valer (=to be worth)valdr-
venir (=to come)vendr-

このように多くの場合、母音を取り除いて語幹を短くしますが、なかには文字を付け加える/付け替える場合もあります。

例1)”c”を”h”に替える

EN: Juan Carlos won’t do his homework tonight.(フアン・カルロスは今夜は宿題をしない。)

ESP: Juan Carlos no hará su tarea esta noche.

例2)”c”を”r”に替える

EN: I’ll tell you the joke after the commercial.(コマーシャルの後で面白い話をするよ。)

ESP: Yo te diré el chiste después del anuncio.

例3) ”querer”の場合、余分な”r”を付け加えて語幹を”querr-“にして巻き舌発音にします。

EN: She will want to have dinner in an expensive restaurant.(彼女は高級レストランで夕食を取りたがるに違いない。)

ESP: Ella querrá cenar un restaurante caro.

未来形を推測で使う

未来形は現時点での憶測/推測の表現にも使うことができます。

EN: She’s probably studying now. / She would be studying now.(彼女は今勉強しているだろう。)

ESP: Ella estudiará ahora.

EN: Where could my books be? / I wonder where my books are.(私の本はどこだろう?)

ESP: ¿Dónde estarán mis libros?

未来形を命令で使う

未来形は命令や禁止の表現としても使います。英語で言うと“will”よりもむしろ”shall”に近い表現になります。ここで英語のおさらいとして、”will”と”shall”の違いも簡単に説明します。”will”には個人の意志が入り「未来に〜したい/するつもり」という場面で使われます。一方、”shall”には義務・当然・予言のような意味があり、命令として使われることがあります。

EN: You shall not kill. You shall not commit adultery. You shall not steal.(汝殺すなかれ。汝姦淫するなかれ。汝盗むなかれ。)

ESP: No matarás. No cometerás adulterio. No robarás.

「〜してくれますか」は未来形を使わない

次のような文を考えてみましょう。

EN: Will you go the post office for me?(私と郵便局に行ってくれますか。)

これは未来の事柄を表しているし”will”も使っているのでスペイン語で表すときにも未来形を使いたくなります。しかしこれは未来の計画/決定事項について聞いているのではなく、快く引き受けてくれるかどうかを尋ねているだけです。このような場合は

ESP:  ¿Irás al correo para mí?

のようにそのまま未来形にするのではなく、現在形の”querer”を使って以下のような表現にします。

ESP: ¿Quieres ir al correo para mí?

まとめ

未来形の動詞の活用は割と簡単です。しかし英語の”will”がついた表現文章を単純に変換するだけではないので、そのような場合の使い方にも注意が必要です。

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