英語と比べてスペイン語学習: 【比べて理解】点過去と線過去(3):「時間を表す表現と点過去<->線過去」

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ここでは時間を表す表現を加えると線過去が点過去になる例をご紹介します。まずは線過去からです。

このページはSpanish411.netという英語圏でのスペイン語学習サイトを参考にし、解説しています。

参照: Spanish411.net

線過去

線過去は英語では”imperfect”, スペイン語では”imperfecto”でいずれも不完全または未完了を意味します。線過去は「どういう行動を取ったか」よりも「行動が未完了だ」ということを重視しています。

Marcos was feeling sick.(マルコスは具合が悪かった。)

マルコスがいつから具合が悪くなったのか、または今どんな状態かには言及していませんので線過去になります。

Marcos se sentía enfermo(動詞の活用—se sentía: “sentirse(=to feel)” の3人称・単数・線過去)

The plaza was decorated for the party.(その場所はパーティのために飾り付けられていた。)

 どれくらいの間飾り付けられていたのか、いつ飾り付けていつ戻したのかはわかりませんので線過去になります。

La plaza estaba decorada para la fiesta.

(動詞の活用—estaba: “estar(=to be)” の3人称・単数・線過去)

decorado,daはdecorar(=to decorate)の過去分詞で主語が女性形なのでdecoradaになります。

過去分詞を形容詞として使う場合、他の形容詞同様 修飾する名詞に合わせて(単数、複数、女性、男性)語尾を変えます。複数形の名詞と使用する場合はその過去分詞に -sを加え、女性名詞の場合は-aを加えます。

Esmeralda had to return home.(エスメラルダは家に帰らなければならなかった。)

彼女がいつ帰ったか、または帰ったかどうかはわかりません。

Esmeralda tenía que regresar a casa.(動詞の活用—tenía: “tener(=to have)” の3人称・単数・線過去,

tener que(=to have to))

It was cold.(寒かった)

ここではいつ寒くなったかは重要ではないため言及していません。

Hacía frío.(動詞の活用—hacía: “hacer(=to be)” の3人称・単数・線過去, hacer frío(=to be cold))

“hacer”

“hacer”は通常 to do, to make(する, 作る)という意味で使われますが、天候を表す場合は上記のようにto beという意味でも使われます。

線過去→点過去

点過去は開始/終了の時間が明確であることを重要視しています。

前述の線過去の文章に「時間を特定する表現」を追加すると点過去になります。

Marcos se sentía enfermo.

これに”la semana pasada(=last week)”を加えて具合が悪かったのが「いつ」かがわかるようにすると今度は点過去になります。

La semana pasada Marcos se sintió enfermo.(先週マルコスは具合が悪かった)

(動詞の活用—se sentió: “sentirse(=to feel)” の3人称・単数・点過去)

同様に他の文章にも時間が明確になる表現を加えて点過去にしてみます。

La plaza estaba decorada para la fiesta.

La plaza estuvo decorada por un mes. (1ヶ月間その場所は飾り付けられていた。)

Esmeralda tenía que regresar a casa.

Esmeralda tuvo que regresar a casa el martes. (火曜にエスメラルダは家に帰らなければなかった。)

Hacía frío.

Hizo frío hace dos días.(二日前は寒かった。)

このように時間/期間が限定されると点過去になります。

時間/期間を限定する副詞(句)は他にも以下のようなものがよく使われます。

ESPENJP
anochelast night昨夜
ayeryesterday昨日
anteayerthe day before yesterday一昨日
haceago
hace (dos días)(two days) ago(二日)前
pasadopast, last先の
la semana pasadalast week先週
el mes pasadolast month先月
el año pasadolast year昨年

点過去/線過去のどちらかで一方で使われる動詞

スペイン語学習を難しくする「例外」をご紹介します。

動詞の中には、その意味によって線過去として使われがちな動詞もあれば、点過去の方がより自然な動詞もあります。例えば

”soler”

というスペイン語の動詞は”to use to(よく〜したものだ)”または”to be in the habit of doing(〜する習慣がある)”という線過去そのものま意味なので点過去では使えません。

点過去/線過去で意味が変わる動詞

点過去と線過去の特性の違いにより、意味に大きな違いが生じる動詞もあります。

 線過去点過去
conocer:Conocía a Ana.
I knew Ana.
アナを知っていた。
Conocí a Ana.
I met Ana.
アナに会った。
poder:Podía salir.
I was able to leave.
出発できた。
Pude salir.
I managed to leave.
なんとか出発できた。
no poder:No podía terminar.
I was not able to finish.
終われなかった。
No pude terminar.
I failed to finish.
終わりそこなった。
querer:Quería hablar.
I wanted to speak.
話したかった。
Quise hablar.
I tried to speak.
話そうとした。
no querer:No quería leer.
I didn’t want to read.
読みたくなかった。
No quise leer.
I refused to read.
読むのを断った。
saber:Sabía la razón.
I knew the reason.
理由を知っていた。
Supe la razón.
I found out the reason.
理由がわかった。
tener:Tenía guantes.
I had gloves.
手袋を持っていた。
Tuve guantes.
I got gloves.
手袋をもらった。

こうやって比べてみるとなんとなくニュアンスの違いがあるのはわかります。あとはいろいろな文章を読んだり、聞いたりして慣れながら感覚を磨きましょう。

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